線熱貫流率・基礎形状によらない値を用いる方法(定数法)
2021年3月の省エネ基準技術情報の改訂により、外皮性能計算の土間床(基礎底盤)の線熱貫流率について、基礎の形状や断熱材の有無によらず、計算に使える値が示されました。
(その反面、値としてはかなり安全側に振っており、良い性能値ではありません。仕様に沿った良い性能値を使いたい方は、こちらのコラムを参照してください→べた基礎の場合、布基礎の場合)
今回はこの基礎形状によらない値を用いる方法での線熱貫流率の求め方を解説します。
基礎の外壁部分(立ち上り)については、こちらのコラムに計算方法を記載しております。(「基礎形状によらない値」は土間床部分の線熱貫流率のみの値となり、基礎の外壁部分については別途計算が必要となります)
基礎形状によらない土間床部分の線熱貫流率の値については、土間床が地盤面より高いか低いか、かつその差がどれくらいかで、用いる値が決まります。べた基礎・布基礎どちらでも同じ値が使えます。
土間床上端が地盤面と同じか高い場合は、次の値を線熱貫流率として使います。
・土間床上端と地盤面の高さの差が1m未満 … 0.99W/mK
・土間床上端と地盤面の高さの差が1m以上 … 1.58W/mK
土間床上端が地盤面より低い場合は、次の値を線熱貫流率として使います。
・土間床上端と地盤面の高さの差が0.05m以下 … 0.98W/mK
・土間床上端と地盤面の高さの差が0.05m超過0.5m以下 … 1.47W/mK
・土間床上端と地盤面の高さの差が0.50m超過1.00m以下 … 1.7W/mK
・土間床上端と地盤面の高さの差が1.00m超過2.00m以下 … 1.95W/mK
・土間床上端と地盤面の高さの差が2.00m超過5.00m以下 … 2.43W/mK
・土間床上端と地盤面の高さの差が5.00m超過 … 3.24W/mK
以上の値を土間床部分の線熱貫流率として用いて計算を行えます。
ただし、これらの値はかなり“安全側”に振った値であり、あまり性能のよい値ではありません。
Energy ZOOでは、土間床の各部(基礎立上りの外/内、底盤の外/内)に施工した断熱材の厚みと種類を選択もしくは入力するだけで、手軽に良い性能値で計算することができます。
(布基礎・べた基礎ともに適用される仕様の範囲があります。詳しくは別コラムをご確認ください。布基礎はこちら。べた基礎はこちら)
入力方法についてもう少し詳しく知りたいユーザー様は基本研修の入力ワークショップを、導入前のお客様はオンライン説明にてご相談ください。
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